絶交ゲーム
☆☆☆

恋愛は興味がない。
受験も就職も困ってはいない。

ただサッカーに人生をかけている。
そんなふたりのことを更に聞き込みしてみても、悪い噂はほとんどなかった。
たまにコンビニで飼い食いしているとか、野良犬にエサをやっているとか、どうでもいいような内容ばかりだ。


「どうしよう。こんなに手強いとは思ってなかった」


昼休憩になってから私と詩子は中庭でお弁当を広げていた。
校舎内からは生徒たちの会話する声があちこちから聞こえてきている。


「やっぱり、男子生徒は辞めたほうがいいんじゃないかなぁ?」


先にお弁当を食べ終えていた詩子が言う。


「でも、他に高額な子がいると思う?」
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