絶交ゲーム
「そうだよね……」


詩子もそうなることを予想していたようで、小さく頷いている。
それでも浮かない顔をしているのは、まだ躊躇する気持ちがあるからだろう。

私は詩子の手を握りしめた。


「ねぇ詩子。たとえば私達がしていることがクラスのみんなにバレても、私達は絶対に友だちだからね?」


どちらかがどちらかを陥れるようなことはしないと誓う。


「学校やめたとしてもそれは変わらないから」

「うん」


握りしめた手にギュッと力を込めるとようやく詩子は頷いた。
そしてふたりでグランドへ向けて歩き出したのだった。
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