絶交ゲーム
☆☆☆
気分を紛らわせるために結をイジメても、ゲームの通知はまだ来ていなかった。
なんでこないんだろう。
ここまで待っても通知がこないなんて絶対におかしいはずなのに。
授業内容もろくに耳に入ってこないまま、親指の爪を噛む。
「豊、ちょっと聞きたいんだけど」
休憩時間になると、たまらず豊に声をかけていた。
このまま待っていても問題は解決しない。
とにかか、今浩二と豊の関係がどうなっているのか知っておきたかった。
「なに?」
豊はサッカー関連の雑誌から顔を上げた。
「浩二のことなんだけど」
そう言うと豊の表情が痛そうなものに変わった。
友人が足を切断することになったんだから、胸が痛むのもしかたない。
「今朝のホームルームで先生が言ってたこと、本当なの?」
「あぁ……本当だ」
「そうなんだ。お見舞いには行けるの?」