絶交ゲーム
「そうだよ、それに噂をすぐに信用するのは洋子と玲香の関係がその程度だったってことだよね?」


やっぱり、2人は真逆な人間なんだ。
そもそも仲良くできていたことが不思議だったんだ。

そんなだから、こんなにも簡単に騙されて関係がこじれることになったんだ。
洋子と玲香が睨み合っているのを見るとついおかしくて笑ってしまう。

私は必死に顔を隠して笑いをごまかした。


「で、ゲームの進行具合は?」


詩子に聞かれて私はスマホを取り出して『絶交ゲーム』を起動させた。
そこにはまだ変化は見られない。


「なにも変化がないってことは、絶交できてないってことかなぁ」


詩子の言葉に私は頷く。
洋子と玲香の関係はギクシャクしているだけで絶交までは至っていないのは見ていてもわかる。
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