絶交ゲーム
いつの間に帰ってきたんだろうか。
全然気が付かなかった。

机の上の小さな置時計を確認すると、勉強を初めてから2時間経過していたことに気がついた。
参考書も20ページくらい進んでいる。

そんなに勉強していたという自覚もなくて、ビックリしてしまう。


「ね、雛はちゃんと勉強してるでしょう?」


母親が父親の後ろから顔を出した。


「あぁ。そうみたいだな」


父親はそう言うと、私を褒めることもなく部屋を出ていったのだった。
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