絶交ゲーム
☆☆☆

今日行われる小テストは数学だった。
数学はあまり得意な科目ではないけれど、テスト範囲を見る限りではどうにかなりそうだった。


「佐久間さん」


数学の女性教師が教卓に立ったとき、玲香へ視線を向けた。
玲香は億劫そうな表情を先生へ向けている。

今日も玲香と洋子の関係は最悪で、玲香の方が押される状態が続いている。
それが原因だろう。


「はい」

「佐久間さんは廊下で試験を受けてください」


女性教師の言葉を理解できなかったのか、玲香は黙り込んだ。
そして次の瞬間大きく目を見開く。


「私、1人でですか?」


質問する玲香の声が小刻みに震えた。
その顔はみるみる真っ赤に染まっていく。
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