絶交ゲーム
☆☆☆

小テストはほんの15分で終わるものだった。
いつもならもっと気楽な雰囲気の中で受けるのだけれど、今回は玲香が廊下に出されたことで少し張り詰めた雰囲気が教室内に漂っていた。

少しの私語も聞こえない小テストを終えて、私は大きく息を吐き出した。
一応、回答はすべて埋めた。

そこそこの手応えもある。
詩子へ視線を移してみると、詩子もいいできだったようで満足そうに笑って見せている。

すべての解答用紙が回収された後、玲香がガタガタと机を揺らしながら教室へ戻ってきた。
その表情は相変わらずの仏頂面だ。


「それでは教科書35ページを開いてください」


先生は何事もなかったかのように授業を開始したのだった。
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