オメガがエリートになり、アルファが地に堕ちた世界
「漣さん。貴方は一体何者なんですか?」

「俺は仕事から帰ってきたばかりですよ」


「今日、漣さんが働いてる病院に電話したんです」

「……!」


「漣さん以外にも繋がった。……電話は誰にでも繋がるんですね?それに、漣さんは病院では働いていない。どうして私に嘘をつくんですか!」

「君が欲しいからだよ。は、あははははは!」


「!?」

漣さんは頭のネジが壊れたように笑い出す。


「ここまでバレたら仕方ないね。そうだよ、俺はカウンセラーなんかしていない。アルファ研究所で働いて、アルファを下僕にしてる」

「なんで、そんなこと……!」


「アルファが憎いからさ」

「……っ!!」

その瞳は狂気じみていた。これは嘘じゃない。心からの言葉だ。
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