推しへの恋愛禁止令を出したのは推しの相方でした
「玲那ちゃん」
「...叔母さん...」
父の姉である叔母さんが声を掛けてきた。
「これからウチで暮らすコトになるんだけど...それでも良い？」
「...はい」
何も考えられなかった。
言われたコトに頷くコトしか出来なかった。
「...ありがとう」
叔母さんは悲しそうに、それでも優しく言ってくれた。



葬式が終わり、私は自分の家に帰る。
叔母さんは今日から叔母さんの家に来れば良いと言ってくれたが、私は自分の家に帰りたいと言った。
叔母さんは少し悩んだが、私の一人になりたいという思いを察したのか、私の家まで送り届けた後「何かあったらすぐに連絡して」という言葉を残して別れた。
私は自分の家に帰った。
いつもだったら父が私の帰りを待っていた。
「おかえり」と父が声を掛けてくれる。
そんな日々はもう来ないのだと分かってしまった。
私は家から出た。
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