ギター弾きの天使とデュエットを 両想いのその後 甘々番外編

『贅沢なプール日和』

　七月に入ると日中の気温はぐんと高くなり、暑い日が続いている。外に出ると溶けてしまいそうなほどだ。


「プール、いいな。楽しそう」


　ジャンが何気なくつけたニュース番組ではプールではしゃぐ人々が映し出されている。チャコはそれをちらりと見て、思わずこぼした。


「じゃあ、プール行く？」
「え、いいの？」


　ジャンからのまさかの提案にチャコは驚いた。ジャンはこういう人の多い場所は苦手だと思っていたのだ。


「いいよ。行きたいんだろ？」
「うん！　行きたい！」
「じゃあ、今度行こうか」
「やったー！　ありがとう」
「チャコの水着姿楽しみにしてるな」


　その言葉にチャコは赤面してしまった。こうストレートに言われると恥ずかしくてたまらない。これは早まったかもしれないと思ったが、楽しみにしてるだなんて言われては、その期待に応えたくもなってしまう。結局チャコは恥ずかしさを押して静かにジャンの言葉に頷いていた。