呪縛の魔法少女戦士
はぁーー、。
町を白杖使って歩くのって、何だか億劫だな。
ほぼ見えないから、怖いし、頼りになるのは1本の白杖から伝わる感覚だけ。
うわっ!?
誰かとぶつかってしまった。
あぁ、また文句を言われる、、んま慣れてるからいいけど、、見えないから何されるか分からない。
「すっ、すみません!」
「ごめん!俺がちゃんと前見てなかったから、。」
素直でいい人だった良かった。
男の人なのかな?
「こ、これ、、、お前、まさか、目が見えないのか?」
「うるさい、、、杖、返してよ。」
「おっ、おう、、。ごめん。」
異性なんてもってのほか。
男の子に優しくなんてされたくない。
だって、嫌いだもん、、男の子。
「ちょっと待てよ!」
手首を掴まれた。
「な、なんだよ、、離せよ!」
「1人で帰るなんて、危ないよ。
ぶつかったのも申し訳ないし、、。」
「っ、、。」
「俺、家まで送るよ。」

そっから色んな質問をしてきた。
名前は何からどこに住んでるのだの、ずっと一方的な質問を1人で続けていた。
でも、僕はずっと無視し続けながら、海の崖の際を歩いていた。
「ねぇ、どうして目が見えなくなっちゃったの?」
「えっ、、」
「いやぁ、答えたくなかったら別にいいんだよ。
でも、君が苦労してるの、俺はわかってるから。」
「……いいよ。」
「ぁっ、、」
「幼い頃に病気になって、目が見えなくなった。
左目は、変色して完全に見えない、、けど右は少しだけ見える。」
「んじゃ、今俺、見える?」
彼は、右目を覗き込んで来た。
優しく微笑む、彼の顔が見えた。
心が熱い、。
「み、、見えてないし、。」
「嘘つけ。」
「んっ!」
「やっぱ可愛いな、俺の姫。」
え?今なんて言った?
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