darkness
第7章
糧
イジメと失恋でかなりのダメージをくらった私に、エネルギー補給と言わんばかりの連休が訪れた。
5月上旬
ゴールデンウィーク。
今日はかんながこっちに遊びにきていて、久々に弥生と3人で会う約束をしている。
すごく楽しみだったから…早起きして時間が余るくらいに早く準備をした。
――正午。
駅前のパン屋さんの前で時計を確認しながら待っていると、
可愛らしくオシャレしたかんなが現れた。
「あさ美〜!!!」
『かんな〜!!久しぶり〜』
再会に喜び、ぎゅっと抱きつく。
かんなは、おめかししているせいか
少し大人っぽくなっていた。
「弥生は?また遅刻?」
『みたいだね。』
2人で顔を見合せて笑う。久しぶりの感覚だった。
嬉しくて
悲しいことや辛いことも忘れられそうだった。