darkness



もう限界だ…


私が望むものは、いつも何かに阻止されるようにこの手を離れてゆく。






転んだ拍子に床にぶつけた膝がジンジンと痛みを訴えていた。






すると後ろから濡れた雑巾が飛んできた。



ベタっと私の制服に当たった後、果てるように床に落ちる。


「これで早く掃除しなよ〜?」


「あ、身体拭いてもいいよ。」





また5人が笑い出す。





涙をこらえながら…


ただ床から立ち上がれなかった。






「はーい鞄チェック〜」


後ろを振り向くといつの間にかナギサとユキが私の鞄を開けていた。






『…や…やめっ…』


「携帯発見!」


笑いながら私の携帯を手にしたナギサはそれを絵里に渡した。





「え〜電源切ってんじゃん。せっかくたくさんメールしたのに面白くないね〜」



そう言って絵里は私の携帯を触る。




『…返して……!!』






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