darkness
気づく
入院して1週間が経った。陸と綾子おばさんは毎日お見舞いにきてくれた。
担任の先生もよくきてくれた。40代くらいの女の先生。
たわいもない話をした最後にイジメに気付かなかったことを深々と謝った。
絵里以外の4人も謝りにきた。
ユキとナギサは特に反省している様子で、
佳代と千春は泣いていた。
私が屋上から飛び降りたことで4人は事の重大さに震えているようだった。
分かってた。知ってたよ。
みんな絵里に合わせていた。
憧れの絵里に気に入られたくて、嫌われた私を一緒にイジメることで自分の居場所を確定した。
私は気付いた。
きっと人は誰でも怖がりなのだと。
何かに怯えている。
それを隠すか隠さないか
それに耐えれるか耐えられないか
たったそれだけの違いなのだ。