darkness
ねえ、
私を誰だと思ってる?
絵里、アンタのせいで私は孤独を生きてきた。その辛さを知った。
同じ思いをしている人間の目を見て、その気持ちが何も分からないわけがないでしょう?
絵里は怒りを無理に落ち着かせて、フッと小さく笑って言った。
「…嬉しいでしょ…?私がこんなんになって笑ってるんでしょ…?…ざまぁみろ…って思ってるんでしょ?」
『うん。思ってるよ。』
私が答えると、正直な返事を述べただけなのに
絵里は不機嫌そうに顔をしかめた。
『…だって私…ずっと絵里のことが羨ましかったし、同じくらい恨んでたし嫌いだったから。』
何もかも手に入る。
努力しなくても自由を生きる。
そして、好きなものは隣に置いて
嫌いなものはいくらでも退けることができる。
見た目は価値が高くても
中身は残酷で、そんな絵里の気晴らしの的にされた自分。
ずっと
絵里が許せなかった。