darkness
「…私は…っ……今…アンタが…死ぬほど羨ましい…っ。」
絵里は泣きながら言った。
『私が…羨ましい?』
私は今、もうイジメられていた時ほどの孤独は感じていない。
でもあの4人とはずっと一緒にいるわけではないし
一人に変わりはないのだ。
なのに、私が羨ましい…?
「あさ美……今の…アンタは……っ………一人でいても…私と違う。イキイキしてる……。」
私は確かに一人だけれど
陸もいるし
居場所もあるし
毎日生きていることに意味を持ってる。
怖いものはもう何もない。
絵里みたいに裕福な生活はしたことがないけれど
私の心には母がいる。
私は変わったのだ。
やっと、公平な日々にたどり着いた。
絵里はそんな私と交換されるように
強がりな態度に何かに怯えているような不安を隠していた。