浅蘇芳─asakisuo─
『プロローグ』





 ──俺は、よく笑う。

 毎日がなんとなく楽しくて、理由なんかなくても馬鹿みたいに笑っていられた。

 似たような友人たちに囲まれて過ごす日々はキラキラしていて、青春を謳歌してきた方かもしれない。

 振り返れば、苦しかった思い出よりも、楽しかった思い出の方が圧倒的に多いし、俺は割と素で楽しく、上手に日々を送るのが得意なのだと思う。

 ねぇあかりは、どんな学生時代を過ごしてきた?

 俺はあかりと再び会うまで、あかりも同じように無駄にキラキラした時間を過ごしてきたんだと勝手に思ってた。




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