浅蘇芳─asakisuo─
「えっ! 俺と?」
「うん……ダメ?」
「俺は、そりゃ……めっちゃ嬉しいよ」
一人帰宅して、やっと気持ち的にも今日の出来事の終わりが落ち着いたのに、また顔が見られたからこんなことを言ってしまう。
驚くようなスピードで、自分の森高君に対する心の距離が縮まり、こんなことを……言ってしまって。大人しいキャラの自分が言うような言葉ではないって、分かってる。
「そうだな、どっちかの部屋で食べる?」
「部屋……そっか、場所が」
「あかりが嫌じゃないならだけど」