浅蘇芳─asakisuo─
姉ちゃんに彼氏がいるって知った時に、俺には照れて写真を見せてくれなかったけど、こんなにカッコ良いなら勿体ぶらなくて良いのにさー。
「似てますかね。姉ちゃん、良かったじゃん~」
横に立ってわざと姉ちゃんに肘を当てると、恥ずかしそうなのにそれ以上に嬉しそうだ。
姉ちゃんと同級生の彼氏とは、たった二歳しか年齢が離れていないのに、自分がやたらわちゃわちゃ子供っぽく感じる。
「ゆっくり過ごされて下さいね。姉を宜しくお願いします」
二人は両親と話していたようで、あまりにも居座っていたら会話の邪魔になってしまうため、俺は一旦荷物を二階の自室へと運んだ。