浅蘇芳─asakisuo─
「あぁ、俺がやたら輝いて見えるのか」
「ハハ、そうなのかも。そういうことにしておこうかね」
子供の頃から仲の良いタスクに、彼女のアキホも同じ大学に通えているとは喜ばしいことである。
……というのも、このO街にあるO大学は、実家から車で南に三時間の距離にある、海辺の中規模大学なのだ。
かつて炭鉱の街として知られたこの街も、年々人口が減少しているようで、街を盛り上げようという活動が多く行われている。
こういう系の勉強をしてみたいなぁ……という、ざっくりした目標を掲げた時にいくつか候補の大学を絞り、本命だった自宅から通えるN大に落ちてしまった。