浅蘇芳─asakisuo─
N大に通う姉から話を聞いたりして、頑張りたかったけど……センターで……即死だったんだよね……。
でも、何だかんだあって仲の良い二人と一緒の大学に通えるとは、幸せなことでもあるのだろう。独りぼっちよりも、ずっと有難いことだよな。
「あごめん、両親から連絡来てるから、そろそろ行くな。二人ともまた明日から宜しく」
笑顔のタスクとアキホに手を振り別れると、保護者席で式に参加していた両親と合流した。自分が帰らなきゃ両親に次に会うのは、お盆時になるのかもしれない。
別れる前に話しておきたいこともあるようだし、最後に入居する学生マンションの管理人さんにも挨拶をしたいから。姉と違い家を出るため、基本放任主義の母が、今になってとても心配していた。