地味な私ですが、お日様みたいなヴァンパイアの花嫁になりました

「ほんとはもっと早く新奈ちゃんと見に行きたいって思っていたんだけれど、慧くんがいっつも私より先に新奈ちゃんをさらって行っちゃうからさぁー」

「ふふふ、そうだったね」


慧くんとお付き合いするようになって数か月が経った。

その間にいろんなことが起こって、私の生活は一変してしまった。

それまでの地味で平凡だったのが夢だったかのように、いろんなことが目まぐるしく続いた。

大変なこともあったけれど、いいこともいっぱいあった。

そのいいことのひとつが、この美菜ちゃんとの出会い。

そして、なかば強引にお付き合いすることになった慧くんとの絆を深められたということも、だ。


「だって慧くん、新奈ちゃんに夢中なんだもん。新奈ちゃんと慧くんって、もう今じゃ学校中の話題だもんね」

「そうだねぇ……相変わらず慧くんファンからのアンチ攻撃はすごいけれども」

「それって絶対やっかみだよ! ほとんどの人は慧くんには新奈ちゃんがお似合いって認めてるよ。だって、新奈ちゃんって実はすんごい絶世の美少女なんだもの」

「絶世は言い過ぎだよ……」


私は苦笑いを浮かべる。
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