地味な私ですが、お日様みたいなヴァンパイアの花嫁になりました
慧くんとお付き合いを始めて、あらためてその存在がどういうものか、『ヴァンパイアの花嫁』である私にとって、どれほど危険なものか、教えてもらった。
実は彼らは、自分が混血であることを知らない人がほとんどだ。
そもそも、ヴァンパイアの存在自体が秘密。
だから混血ともなれば、ヴァンパイアの血が流れていることを自分の子どもに伝えない親が多い。
そうして成長した子が、また混血を生み――という流れで、自分にヴァンパイアの血が流れていることを知らずに生きている人が、私の身の回りにはたくさんいるのだ。
大体の混血は、人間の血が濃いためヴァンパイアの本性が現れることなく生活できている。
けれども、一部の混血は生活状況や、なにかの刺激をきっかけにヴァンパイアの本性が表に出てしまうことがある。
例えば、『ヴァンパイアの花嫁』と呼ばれる特殊な存在と出会ってしまった時などに――。