地味な私ですが、お日様みたいなヴァンパイアの花嫁になりました
「慧くん、しきりに『なにか』を気にしているようだった。自分でもうまくセーブできないような『なにか』を」
「『なにか』ね……」
「美菜ちゃんなら、心当たり浮かぶかと思って」
「うーん」
美菜ちゃんは深刻な顔を浮かべてうなっていた。
やっぱり、そう簡単には分からないよな……。
いくら美菜ちゃんが混血ヴァンパイアだからって……。
純血の慧くんのことまで詳しいとは限らないし……。
「ごめんね、新奈ちゃん。私も見当がつかない」
「ううん、いいんだ。相談に乗ってくれてありがとう」
「そんなの当たり前だけど――」
美菜ちゃんは考えるような顔になると続けた。