地味な私ですが、お日様みたいなヴァンパイアの花嫁になりました
柄にもなく大きな声を上げた私に慧くんはびっくりしたようだった。
そして、苦笑いを浮かべる。
「かなわないな。そういうところ」
「……?」
「花嫁はかぐわしい血でヴァンパイアを惑わす。それだけでもやばいのに、そうやって無鉄砲に純粋な気持ちをぶつけてきて、心までかきまわしてくるんだからな……。――キスしたくて、抑えられなくなる」
唇に、あたたかな感触を感じた。
やさしいキス。
なのに、火を付けられたように私の身体は熱くなって、身体はふわふわしてしまう。
無意識に、私の方からも唇を重ねていた。
かすめるような、ほんの一瞬のキス。
けれども慧くんは衝撃を受けたかのように目を丸めていた。
そうして、私を抱き寄せて、もう一度キスをする。
今度は、もっと長くて刺激的なキス。
ついばまれて、なめられて――このキスをされると、身体がもっと熱くなって、中がきゅうと切なくなってしまう。
身体も心もすごく敏感になって、慧くんの呼吸さえくすぐったくなって、どうしようもなくなってしまう。
ぜんぶ、なにもかもを、捧げてしまいたくなる。