地味な私ですが、お日様みたいなヴァンパイアの花嫁になりました

「単純なことだよ。たがいのエキスを、交わらせていけばいいんだ」

「それは、どうやって――」


不意に、慧くんの唇が私のそれに重なった。

さっきの、かすめるようなのとはちがう――深いキス。

ついばんで、なめて、絡めて――最近するようになったこの刺激的なキスこそ、たがいが交わっていくような感覚がする。

そっか。じゃあこのキスをいっぱいしていけば――


「だめだ、こんなんじゃ、全然足りない」


けれども慧くんは唇を離すと、焦れるようにつぶやいた。


「もっと……、もっと相手の奥深くに入っていって交わることをしないと、満足できない」

「それって……」

「知ってるだろ？」


煽るように低い声でささやかれた瞬間、かーっと身体中が熱くなった。