地味な私ですが、お日様みたいなヴァンパイアの花嫁になりました

慧くんの腕が、いつの間にか私の腰に回っていて、抱き寄せられる。


「大人がしていて、俺たちがまだしていないこと。それをすれば、たがいのエキスは交わっていく」

「あ、あの、慧くん……」


にわかに緊張しだした私を逃がさないとばかりに、慧くんは指を絡めてくる。


「そして、たくさんすればするほど、ヴァンパイアの本能は薄れて、反するように、二人の絆は深まるんだ。もっと深く、濃くね」

「そ、それって、つまり……」

「黙ってたって責めるけど、新奈があんましピュアでお子様だから我慢してただけだからな。――そっか、なら、解禁ってことでいいんだよな」

「ちょ、ちょっと待って、慧くん……!」

「じゃあ、今すぐにでも、始めようか」

「い、今!? ――ひゃっ」


首筋にちゅっとキスされる、飛び上がる。


「だって、すぐにでも始めよう、って誘ってきたの、新奈だろ」


なじるようにもう一度、今度はついばむようにキスされて、少し甘い痛みを感じる。
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