じれ恋
*
「紺炉昨日は迷惑かけたみたいでごめんなさい。ベッドに寝かせてくれたのも紺炉だよね?ありがとう!」
翌朝、眠そうに起きて来たお嬢は、昨日帰って来てからの記憶がないらしい。
「それはいいんですけど、聞きたいことがありまして……」
「ん?なーに?」
「その……高校卒業してから今まで、何人か付き合ったりとか、しました……」
「・・・え、急にどうしたの……?」
こんなの完全にセクハラ案件だ。
お嬢の顔が強張るのも分かる。
しかし、今のでもう答えは出た。
つまりは、そういうことだろう。
「いやぁ、なんか昨日お嬢に押し倒されたんですけど、酔ってるくせにすごい慣れた手つきだったんで驚いたんですよ。でも色々経験したんだったら納得いきました!もしかして、今も彼氏いたりします……?」
努めて明るくいようと、自分の声が上ずっているのが分かった。
全てを言い終えてからお嬢の顔を見ると、彼女は目にいっぱいの涙を浮かべ、茫然と立ち尽くしていた。
こんな顔をさせてしまうのは2度目だ。
「お嬢が泣くことはないんです。もしかしたら俺のこと気遣ってくれて言い辛いかと思って・・・。実は俺も向こうで付き合ったりとかしたんで!」
もちろんこんなの出まかせだ。
告白されたり、誘われたことは、まぁなかったとは言わないが、もちろん全て断っていた。
つまりこの4年間は誰とも寝ていないし、その前も、最後にシたのがいつだったか記憶にないくらいだ。
これぞまさにセカンド童貞。
「・・・私は……他の人と付き合うとかそんなこと考えられなかった。彼氏作りなよって言われたけど……紺炉以外考えられなかったもん!紺炉が帰ってくるのをずっと楽しみにしてたから、それまでに色々勉強しようと思って友達に色々聞いたり、雑誌とかで調べただけ....。紺炉と以外、そういうことしたいなんて思わなかったもん...!もちろん今も彼氏なんていないからっ!」
お嬢は叫ぶように言い残して部屋の方に走って行った。
その後ろ姿を見て、俺はやらかしてしまったんだと頭を抱える。
またも身勝手な〝嘘〟でお嬢を傷つけてしまった。
「紺炉昨日は迷惑かけたみたいでごめんなさい。ベッドに寝かせてくれたのも紺炉だよね?ありがとう!」
翌朝、眠そうに起きて来たお嬢は、昨日帰って来てからの記憶がないらしい。
「それはいいんですけど、聞きたいことがありまして……」
「ん?なーに?」
「その……高校卒業してから今まで、何人か付き合ったりとか、しました……」
「・・・え、急にどうしたの……?」
こんなの完全にセクハラ案件だ。
お嬢の顔が強張るのも分かる。
しかし、今のでもう答えは出た。
つまりは、そういうことだろう。
「いやぁ、なんか昨日お嬢に押し倒されたんですけど、酔ってるくせにすごい慣れた手つきだったんで驚いたんですよ。でも色々経験したんだったら納得いきました!もしかして、今も彼氏いたりします……?」
努めて明るくいようと、自分の声が上ずっているのが分かった。
全てを言い終えてからお嬢の顔を見ると、彼女は目にいっぱいの涙を浮かべ、茫然と立ち尽くしていた。
こんな顔をさせてしまうのは2度目だ。
「お嬢が泣くことはないんです。もしかしたら俺のこと気遣ってくれて言い辛いかと思って・・・。実は俺も向こうで付き合ったりとかしたんで!」
もちろんこんなの出まかせだ。
告白されたり、誘われたことは、まぁなかったとは言わないが、もちろん全て断っていた。
つまりこの4年間は誰とも寝ていないし、その前も、最後にシたのがいつだったか記憶にないくらいだ。
これぞまさにセカンド童貞。
「・・・私は……他の人と付き合うとかそんなこと考えられなかった。彼氏作りなよって言われたけど……紺炉以外考えられなかったもん!紺炉が帰ってくるのをずっと楽しみにしてたから、それまでに色々勉強しようと思って友達に色々聞いたり、雑誌とかで調べただけ....。紺炉と以外、そういうことしたいなんて思わなかったもん...!もちろん今も彼氏なんていないからっ!」
お嬢は叫ぶように言い残して部屋の方に走って行った。
その後ろ姿を見て、俺はやらかしてしまったんだと頭を抱える。
またも身勝手な〝嘘〟でお嬢を傷つけてしまった。