美人爆命!?異世界に行ってもやっぱりモテてます。
でも、良く考えれば、ここは夢の中。
つまり、すべては虚構だよね。
だったら、LINEや着信がないからって、時間が経ってないとは限らない。
でもでも、そんなことを言ってたら、何の仮定も立てられない。



「ねぇ、長持ちしそうって、何のこと?」

「あなた様の体のことだろうと思います。」

(体?)



何のことだか皆目わからない。



「えっと、どういうこと?
私の体が長持ちって…」

「こちらの体は、せいぜい10年しか持ちません。
ですが、あなた様は異界から来られた。
これは初めてのことです。
おそらく大魔女様は、この世界の者では長持ちしないことがわかっておられるから、わざわざ異界からあなたを呼ばれたのではないでしょうか?」

「えーっと…」



やっぱりわからない。
私、そんなに馬鹿じゃなかったはずなのに、メイドさんの言ってることがわからない。
どうしよう?



「あの…長持ちは私の体なのよね?
こっちの人は長持ちしないから、異界の私を呼んだのよね?
ここまでは合ってる?」

「はい、おっしゃる通りです。」



なるほど、なるほど。
私は、大魔女に呼び出されて異界から来た設定なのね?
あ、だから、霧の中の馬車だったのね。
いかにも、ファンタジーっぽい演出だったもんね。
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