環くんは、フォーク化現象に悩まされている

「ふわぁ~ 図書室って相変わらず、居心地サイコー」


カウンターの中で、大きく伸びをしたと思ったら


「お昼寝するための場所だよね~」


イス同士を向かい合わせるように、キュッキュとくっつけだし


「チョコちゃんのお昼寝スペースも作ったよ」


出来上がったのは、パイプ椅子の簡易ベッド。


「今日こそは、俺と一緒にお昼寝してくれるよね?」


カウンター前に座る私に、後ろからギュギューっと抱き着いてきたから


「きゃぁぁぁぁぁ!!」


びっくりしすぎた私は、椅子を倒しながら立ち上がっちゃった。


ガシャンいう金属音が、図書室を駆け抜ける。

パイプ椅子が倒れる音以上に、私の叫び声が大音量だったこと。

懺悔(ざんげ)せずにはいられない。

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