ヴァンパイア王子と秘密の甘い独占契約
「血?」


思わず聞き返してしまった。


「それって、私の血を御影くんに飲ませるだけでいいの?」

「毎日ね」


ううっ、念を押されなくてもわかってるよ……。


「私はいいけど……、でも……」

「何でしぶるの?」

「だって、毎日同じ味の血って飽きない? 空を飛んで街に行けば、いろんな人間の血を吸いに行けるし、その方が楽しいんじゃないの?」


これも入学した時に知ったんだけど、ヴァンパイアは自由に空を飛べる能力を持っているみたい。


この学校で過ごすはじめての夜。


マントを羽織った生徒達が、窓から空へ飛んでいく光景を見て知ったんだ。


あの時はびっくりしたけど、「アニメで見たヴァンパイアと同じだ!」って、けっこう感動しちゃったんだよね。

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