ヴァンパイア王子と秘密の甘い独占契約
「はあっ……」


私の首筋にズンッとくる御影くんの頭の重さ。ダイレクトにかかる吐息と、鋭くて甘い痛み。


この感覚にまだ慣れてないのに、つい御影くんのシャツの背中をぎゅっと握り締めてしまう。


「ごちそうさま。今日もおいしかったよ」


はあっ、やっと終わった……。


今日もすっごく緊張したな……。


「どうしたの? 桧山さん。顔、すっごい真っ赤だよ」

「べっ、別に大丈夫!」


熱が出たみたいにほてった顔を、手でパタパタとあおいで冷ます。


御影くんは……、相変わらずクールだなあ。


さっきまで、私を抱きしめていたのが嘘みたいに、表情1つ変わらない。


私だけが赤くなったり、あわてたり。


これじゃあ、私ばっかり……って、私ばっかり、何だろう?


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