ドSな君は嘘をつく
「なぁ、湯地優香さん。俺と付き合わねぇ?」
「は、はぁ!?」
遡ること30分前。
「ホームルームはこれで終わる。生徒は下校時間を過ぎないように。あ、それと」
「湯地生徒会長!今日、下校時間を過ぎてるやつがいないか見回りを頼んだ」
「はいっ」
また私ですか。私は、普段生徒会長として校内の安全そして規則を正しく守っている。
それで信用を得ているのだから、文句を言えるわけが無い。
ぞくぞくとみんなが帰る中私は一人、スマホとかカバンをおいて見回りを開始する。
空き教室、運動場、理科準備室、音楽室、、、、。他にも沢山回り終えて残りは体育館。
今日は部活自体、休みなため体育には誰もいないはず。なのに。
体育館の中から何やら足音が聞こえてきた。
「ちょ、ちょっと!もう下校時間過ぎてるんですけど、帰ってくださいっ!」
「おー!湯地優香さんじゃん!来てくれたんだ〜」
なぜ私の名前を知っているの、、?
私は訳の分からないことに混乱しかけていた。
「手紙、読んでくれたんだよな!」
「手紙、?」
「俺が下駄箱に入れたてーがーみ」
「私はまだ、下駄箱みてません。下校時間の見回りをしてただけで、、」
すると、男子生徒は「あー、なるほどね」と言って頭をかいていた。そして付け足すかのようにつまんねぇと言いはって、私に近寄ってくる。
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