怖がりな神谷くんの告白!

私の好きな人*華恋視点

 休んだあとは外で写真を撮ったり自由タイム。
 あっという間に辺りがオレンジ色になった。

 一緒に写真を撮っていた先生が腕時計に目をやる。
 
「もうこんな時間かぁ。ご飯作るから、何人か手伝ってもらえる? 今日はカレーね!」

 1年生の友紀ちゃんと2年生のひまりちゃん、そして私の女子3人が手伝うことに。

 厨房に行き、ダンボールから材料を出したりして準備をする。
 
 他のみんなは部屋に行ったりして、自由に過ごしている。

 包丁がひとつしかなくて、それぞれ切る担当を決めて順番に切ることになり、私は最初に人参を切り始めた。

「さっき可愛い花あったなぁ」
「黄色い花?」
「そうそう」
「あれ可愛かったよね! 写真撮ったよ。あと、水流れてるところも光が反射してて綺麗だった。でもその綺麗を写真にするのって難しいよね……」

 友紀ちゃんとひまりちゃんが壁に寄りかかりながらさっき撮った場所の話をしている。

「……もっと長くここにいたいな」
「でも、長くいたら、何もないし飽きない?」

 私が呟くと横にいた先生がそう言った。


「写真撮れそうな場所沢山あるし、夏休みはどうせ暇だし。もっとここで過ごしたいです」

 先生の叔父さんや親戚たちもここによく泊まってるらしく、水も出るし火も使えるし。困ることは特にないと思う。

「本当に? でも先生、彼氏と旅行する約束してるからずっとここにはいれないなぁ」

「えっ? 先生彼氏いるんですか?」

 友紀ちゃんが身を乗り出し質問した。

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