お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
望んでこの状況にいるわけではないとはいえ、オリヴィアはまだグレゴールの妻である。
――けれど。
自由になったその時には、ルークに会いに行くのもいいかもしれない。
「ねえ、外に行かない?」
侍女長は完全にこちらの手の内。自由に外に出かけていくこともできる。オリヴィアの誘いに、マリカは目を瞬かせた。
「外、ですか?」
「ええ。少し、おいしいものでも食べようかと思って」
「いいですね!」
ダンメルス侯爵との話で、正直なところ少し疲れた。特に予定もないし、外に出かけるのもいいかもしれない。
いつものようにお忍びの服に着替え、侍女二人を連れて城下町に出る。この国は、オリヴィアが嫁いだ頃より衰退しているように見えた。
でも、一般の民はたくましい。手に入る限りの材料で商品を作り、屋台で売っている。
「ソーセージパンを食べましょうよ、それから揚げ菓子!」
ソーセージパンは、最初に離宮を脱走した時食べた思い出の味だ。今でも、オリヴィアのお気に入りである。
それから小麦粉を練った生地を揚げ、粉砂糖をまぶした揚げ菓子。王宮ではまず出てこない素朴な菓子だ。
――けれど。
自由になったその時には、ルークに会いに行くのもいいかもしれない。
「ねえ、外に行かない?」
侍女長は完全にこちらの手の内。自由に外に出かけていくこともできる。オリヴィアの誘いに、マリカは目を瞬かせた。
「外、ですか?」
「ええ。少し、おいしいものでも食べようかと思って」
「いいですね!」
ダンメルス侯爵との話で、正直なところ少し疲れた。特に予定もないし、外に出かけるのもいいかもしれない。
いつものようにお忍びの服に着替え、侍女二人を連れて城下町に出る。この国は、オリヴィアが嫁いだ頃より衰退しているように見えた。
でも、一般の民はたくましい。手に入る限りの材料で商品を作り、屋台で売っている。
「ソーセージパンを食べましょうよ、それから揚げ菓子!」
ソーセージパンは、最初に離宮を脱走した時食べた思い出の味だ。今でも、オリヴィアのお気に入りである。
それから小麦粉を練った生地を揚げ、粉砂糖をまぶした揚げ菓子。王宮ではまず出てこない素朴な菓子だ。