お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
どちらかと言えば、幼い容姿のエリサなのだが、今日はいつも以上に幼く見える。本当は十七のはずなのに、十五歳そこそこに見えるのはなぜだ。
「それは、私のペットです……! 寂しくて、お妃様にも内緒でこっそり飼ってました……!」
「なんだと?」
「毎朝恒例のお散歩に行ったんです。許してください……お父様にも、お母様にも会えないから寂しくて、つい……」
わーっと泣き伏した様子に、グレゴールは困惑したようだった。
(私が、外部と連絡を取っていると思い込んできたのでしょうけれど。いえ、外部と連絡を取っているのは本当だけれど)
ルークからの手紙には返事をしていない。彼の近況報告をオリヴィアは受け取っているだけ。ささいな言葉に幸せを覚えているけれど、それだけだ。
それはそうとして、実際にやりとりをしているのは実家の方だ。
だが、女官長に中身を確認してもらい、さらにはグレゴールの側近も内容を確認しているのだから文句を言われる筋合いはない。
たとえ、そこに代々実家に伝わる暗号が織り込まれていたとしても、だ。
「あら、では、その鳩はいつ帰ってくるのかしら?」
「それは、私のペットです……! 寂しくて、お妃様にも内緒でこっそり飼ってました……!」
「なんだと?」
「毎朝恒例のお散歩に行ったんです。許してください……お父様にも、お母様にも会えないから寂しくて、つい……」
わーっと泣き伏した様子に、グレゴールは困惑したようだった。
(私が、外部と連絡を取っていると思い込んできたのでしょうけれど。いえ、外部と連絡を取っているのは本当だけれど)
ルークからの手紙には返事をしていない。彼の近況報告をオリヴィアは受け取っているだけ。ささいな言葉に幸せを覚えているけれど、それだけだ。
それはそうとして、実際にやりとりをしているのは実家の方だ。
だが、女官長に中身を確認してもらい、さらにはグレゴールの側近も内容を確認しているのだから文句を言われる筋合いはない。
たとえ、そこに代々実家に伝わる暗号が織り込まれていたとしても、だ。
「あら、では、その鳩はいつ帰ってくるのかしら?」