お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
その結果、無理だと判断せざるをえなかったのだ。彼には、彼の世界しか見えていない。そして、その世界に入ることを許すのは、彼が選んだものだけ。
たとえば歴代の愛人とか、今の愛人であるケイトだとか。
「……だから、反旗を?」
「焦ったのですわ。夫が、あんなに早く亡くなるとは思ってもいませんでしたから……」
先代王妃は目を伏せた。
(この方と先代陛下の間にはたしかに強い結びつきがあったのだわ)
それが男女の愛かどうかまではわからないし、今はその点は問題にはならないけれど。
「陛下は、私とシェルトを排除にかかった。そして、私達は立ち上がらざるをえなかったのです。なんとかこうして生きていることができるのはダンメルス侯爵のおかげですわ」
「では、私達がなぜここに来たのかについては?」
遠回しに、そうたずねることしかできなかった。もし、ふたりがオリヴィアの提案を受け入れたとしたら。ふたりを再び表舞台に引っ張り出すことになる。
「王妃陛下。僕は――僕では、頼りにならないでしょうか」
たとえば歴代の愛人とか、今の愛人であるケイトだとか。
「……だから、反旗を?」
「焦ったのですわ。夫が、あんなに早く亡くなるとは思ってもいませんでしたから……」
先代王妃は目を伏せた。
(この方と先代陛下の間にはたしかに強い結びつきがあったのだわ)
それが男女の愛かどうかまではわからないし、今はその点は問題にはならないけれど。
「陛下は、私とシェルトを排除にかかった。そして、私達は立ち上がらざるをえなかったのです。なんとかこうして生きていることができるのはダンメルス侯爵のおかげですわ」
「では、私達がなぜここに来たのかについては?」
遠回しに、そうたずねることしかできなかった。もし、ふたりがオリヴィアの提案を受け入れたとしたら。ふたりを再び表舞台に引っ張り出すことになる。
「王妃陛下。僕は――僕では、頼りにならないでしょうか」