お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
かつて、聖女とあがめられていたはずなのに、今のケイトの顔は醜くゆがんでいた。兵士達に引きずられていく間もケイトはわめき続け、その声は彼女が部屋から連れ出されてもなお響くほどだった。
ケイトを見送り、オリヴィアは息をついた。この時を待っていた。
ゆっくりとグレゴールの方に向き直る。グレゴールは、表情の抜け落ちた顔をオリヴィアに向けた。オリヴィアが反撃するなんて、まったく考えていなかったのだろう。
「離婚、いたしましょう、陛下。いえ、最初から婚姻は成立していなかったのです。これで、失礼させていただきますわね?」
それはもう最高の笑みを浮かべ、オリヴィアは一礼する。
受けた屈辱も、王妃として認められなかった悔しさも、全部ここで忘れてしまおう。
グレゴールの目が、初めてオリヴィアを真正面から捉える。そこに込められている感情がなんなのかわからなかったけれど、興味は持てなかった。
それにはもう一度笑みを返し、オリヴィアはルークへ手を差し出した。
オリヴィアの目には、グレゴールなどまったく映っていない。
「行きましょう。迎えに来てくださったのでしょう?」
ケイトを見送り、オリヴィアは息をついた。この時を待っていた。
ゆっくりとグレゴールの方に向き直る。グレゴールは、表情の抜け落ちた顔をオリヴィアに向けた。オリヴィアが反撃するなんて、まったく考えていなかったのだろう。
「離婚、いたしましょう、陛下。いえ、最初から婚姻は成立していなかったのです。これで、失礼させていただきますわね?」
それはもう最高の笑みを浮かべ、オリヴィアは一礼する。
受けた屈辱も、王妃として認められなかった悔しさも、全部ここで忘れてしまおう。
グレゴールの目が、初めてオリヴィアを真正面から捉える。そこに込められている感情がなんなのかわからなかったけれど、興味は持てなかった。
それにはもう一度笑みを返し、オリヴィアはルークへ手を差し出した。
オリヴィアの目には、グレゴールなどまったく映っていない。
「行きましょう。迎えに来てくださったのでしょう?」