お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
察した以上、この場にとどまらない方がいい。オリヴィアは、知らせを届けた神官に案内されて庭に出た。
真っ先に目についたのは、終わりの時を迎えようとしている素朴なコスモス。それにケイトウ、秋の薔薇。その他にも様々な種類の花が育てられているようだ。秋から冬に移り変わろうとする頃合いだというのに、この庭は華やかだった。
「冬の時期はどうしているのですか?」
「お城の温室で育てている花が届けられますし、冬に咲く花もありますから、問題ありません」
どうやら、この国では神への信仰を大切にしているようだ。いずれオリヴィアの役目になるのだから、嫁いだらオリヴィアも花の世話を手伝うようにと皇妃から言われている。
きっと、神殿に届ける花を育てるためなのだろう。
「……あら?」
花に見とれていたら、オリヴィアを案内してくれた神官が、もうひとりの神官と話を始めている。ここまで問題が追いかけてきたのだろうか。
勝手に離れるわけにはいかないから、話が終わるのを待つことにした。
と、あとから加わったひとりが、こちらに向かって歩いてきた。フードを目深にかぶっているから、顔は見えない。
真っ先に目についたのは、終わりの時を迎えようとしている素朴なコスモス。それにケイトウ、秋の薔薇。その他にも様々な種類の花が育てられているようだ。秋から冬に移り変わろうとする頃合いだというのに、この庭は華やかだった。
「冬の時期はどうしているのですか?」
「お城の温室で育てている花が届けられますし、冬に咲く花もありますから、問題ありません」
どうやら、この国では神への信仰を大切にしているようだ。いずれオリヴィアの役目になるのだから、嫁いだらオリヴィアも花の世話を手伝うようにと皇妃から言われている。
きっと、神殿に届ける花を育てるためなのだろう。
「……あら?」
花に見とれていたら、オリヴィアを案内してくれた神官が、もうひとりの神官と話を始めている。ここまで問題が追いかけてきたのだろうか。
勝手に離れるわけにはいかないから、話が終わるのを待つことにした。
と、あとから加わったひとりが、こちらに向かって歩いてきた。フードを目深にかぶっているから、顔は見えない。