お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「復縁? 愛してやる? 冗談でしょう。あなたの愛なんていらないわ! そして、私があなたを愛することは絶対にありえないの」
グレゴールはオリヴィアを愛しているというけれど、そこに愛なんてない。彼が持っている愛は自己愛だけ。
オリヴィアを探してここまで来たのは、オリヴィアがあの国の『王妃』だったから。オリヴィアを王妃としておけば、王位に返り咲ける――なんて愚かなのだろう。
「あなたが私に言ったのよ。私を愛することはないって。どうして、私があなたを愛すると思ったの?」
ショックを受けたような顔をしているグレゴールに、なおも言葉を叩きつける。自分が、こんなにも意地が悪い口調で話すなんて、考えたこともなかった。
「それは、私も同じ――そして、あなたに王たる資格はないわ。民を見ない者が王座についていてはいけないの」
グレゴールは、ますます顔を歪ませる。オリヴィアの言葉は、彼の痛いところをついたのだろう。
「お前は、そうやって、いつも俺を馬鹿にしていた!」
グレゴールが、拳を強く握りしめた。両足に力が入ったのがわかる。
(……このぐらいなら、問題ないわね)
グレゴールはオリヴィアを愛しているというけれど、そこに愛なんてない。彼が持っている愛は自己愛だけ。
オリヴィアを探してここまで来たのは、オリヴィアがあの国の『王妃』だったから。オリヴィアを王妃としておけば、王位に返り咲ける――なんて愚かなのだろう。
「あなたが私に言ったのよ。私を愛することはないって。どうして、私があなたを愛すると思ったの?」
ショックを受けたような顔をしているグレゴールに、なおも言葉を叩きつける。自分が、こんなにも意地が悪い口調で話すなんて、考えたこともなかった。
「それは、私も同じ――そして、あなたに王たる資格はないわ。民を見ない者が王座についていてはいけないの」
グレゴールは、ますます顔を歪ませる。オリヴィアの言葉は、彼の痛いところをついたのだろう。
「お前は、そうやって、いつも俺を馬鹿にしていた!」
グレゴールが、拳を強く握りしめた。両足に力が入ったのがわかる。
(……このぐらいなら、問題ないわね)