お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
マリカがさっと目録を侯爵の側仕えに差し出す。
長年仕えてくれた侍女達の中には、オリヴィアへの同行を望んだ者もいた。でも、嫁ぎ先はなにがあるかわからない異国の地。敵対しているというほどでもないが、さほど友好的な相手というわけでもない。
王宮に入ったあと、なにがあるかわからないと思えば、自分の身を守る術をもたない侍女達を連れてくるのはためらわれた。
マリカとエリサを同行させたのは、彼女達なら自分の身ぐらい守れるし、諜報活動に従事した実績があるからだ。
「ふたりで十分ですわ。必要であれば、ストラナ王国の人を登用したいと考えておりますの。私と侍女だけでは、こちらの風習に馴染めないかもしれませんから」
嫁ぐ以上、嫁ぎ先に馴染む努力をすべきだというのは、半分だけ本音である。もう半分は、情報を入手できるかもしれないということ。
ストラナ人の侍女を側に置くとなると、侍女に紛れて間諜が入るかもしれないが、逆にストラナ王国の情報を入手できるかもしれない。
だから、どちらに転んでもかまわないのだ。オリヴィアの身の回りの世話だけならば、マリカとエリサの姉妹だけで足りる。
長年仕えてくれた侍女達の中には、オリヴィアへの同行を望んだ者もいた。でも、嫁ぎ先はなにがあるかわからない異国の地。敵対しているというほどでもないが、さほど友好的な相手というわけでもない。
王宮に入ったあと、なにがあるかわからないと思えば、自分の身を守る術をもたない侍女達を連れてくるのはためらわれた。
マリカとエリサを同行させたのは、彼女達なら自分の身ぐらい守れるし、諜報活動に従事した実績があるからだ。
「ふたりで十分ですわ。必要であれば、ストラナ王国の人を登用したいと考えておりますの。私と侍女だけでは、こちらの風習に馴染めないかもしれませんから」
嫁ぐ以上、嫁ぎ先に馴染む努力をすべきだというのは、半分だけ本音である。もう半分は、情報を入手できるかもしれないということ。
ストラナ人の侍女を側に置くとなると、侍女に紛れて間諜が入るかもしれないが、逆にストラナ王国の情報を入手できるかもしれない。
だから、どちらに転んでもかまわないのだ。オリヴィアの身の回りの世話だけならば、マリカとエリサの姉妹だけで足りる。