お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「ねえ、そろそろ外に行ってみる?」
一週間もたたないうち、最初に根を上げたのはオリヴィアであった。ダンメルス侯爵に使いを出したのだが、こらえてくれと言うばかり。
それはいいのだが、グレゴールと会話をする機会すら与えてもらえなそうだ。
「外って、外ですか?」
「ええ。まともな食事がしたいのよ。パサパサのパンと、野菜しか入っていないスープにはうんざりだわ。エリサが買ってきたものを温め直すのも限界だし」
どうやら、侍女長は、オリヴィア達には必要最低限の食事で十分だという結論に達したらしい。それなりに王妃の予算は用意されているはずなのに、まさか食事をケチってくるとは思ってもいなかった。
「たしかに、そろそろ限界ですね……」
「誰も来ないですし、こっそり出かけちゃっても大丈夫ですよ。このあたり、人はいませんから」
マリカはオリヴィアに同意し、とんでもないことを言いだしたのはエリサだ。エリサだけは買い出しのために王宮の外に出かけていたから、王宮の様子を一番知っているのは彼女だ。
一週間もたたないうち、最初に根を上げたのはオリヴィアであった。ダンメルス侯爵に使いを出したのだが、こらえてくれと言うばかり。
それはいいのだが、グレゴールと会話をする機会すら与えてもらえなそうだ。
「外って、外ですか?」
「ええ。まともな食事がしたいのよ。パサパサのパンと、野菜しか入っていないスープにはうんざりだわ。エリサが買ってきたものを温め直すのも限界だし」
どうやら、侍女長は、オリヴィア達には必要最低限の食事で十分だという結論に達したらしい。それなりに王妃の予算は用意されているはずなのに、まさか食事をケチってくるとは思ってもいなかった。
「たしかに、そろそろ限界ですね……」
「誰も来ないですし、こっそり出かけちゃっても大丈夫ですよ。このあたり、人はいませんから」
マリカはオリヴィアに同意し、とんでもないことを言いだしたのはエリサだ。エリサだけは買い出しのために王宮の外に出かけていたから、王宮の様子を一番知っているのは彼女だ。