2度目の人生で君と初めての恋をする
20××年、○○月△△日。

私、坂口七桜《さかぐちなお》は倒壊するアパートと一緒にぺしゃんこにされて死んだ。

何年も前から世間を騒がせていた首都直下地震がついに発生し、その日熱を出して学校を休んでいた私は逃げ遅れたアパートの中でなす術もなく17年の生涯を終えた。

-重い、痛い、苦しい-

そんな言葉ばかりがぐるぐるして、視界が暗くなる。体もどんどん重たくなっていく。「私、死ぬんだな」直感的にそう思ったとき、体がふっと軽くなる感じがした。

外が明るい。目を開けると、病院独特の白い天井が視界いっぱいに広がっていた。

「助かったんだ」と安心した私はそのまま深い眠りについた。
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