私は聖女でもなければ、闇の呪いに精通しているわけでもありませんっ! ~前世に壮絶なアレルギーと闘った私の、今世こそアレルギーに勝つ転生人生~
【冒頭部分プロット】

▼第一話
私・月音(二十二歳)は、点滴の跡が痣になった細い腕になっても尚、病床で戦っていた。

小さな頃からアレルギーがあり、食べたい物・みんなと同じものを食べられず悔しい思いをする事もあったし、誰かから一人だけ弁当を持ってきて食べている事を揶揄われたりもした。
中学二年の夏になると、ラテックスや金属にもアレルギー反応が出て、果てには水アレルギーも発症し、汗をかく事すらできなくなった。

私の友人は病院の真っ白なベッドとクーラーと、たくさんの本たちになった。
しかしそれももう終わり。飲食物の経口摂取も久しくできず点滴で繋いでいた命にも、ついに限界が来ている。

最期に「結局人並みの楽しい事は何もできなかった。もっと生きたかった」と思いながら、目を閉じた。
そして次に目を空けた時、何故かそこには天蓋付きの大きなベッドの天井があった。

▼第二話
鏡を見て自分が銀色の髪と桃色の瞳の白人になっている事に気がついた。どうやら私はハーミティア(十歳)に生まれ変わったらしい。
神様が私の願いを聞き届けてくれたのだろうか。今度こそ楽しく生きようと思った。
そんな彼女の前に、卵がゆが出される。母・レモティアが栄養があるからとたくさん卵を入れたらしい。
前世ではアレルギーのせいで食べられなかった卵に、私はテンションアップ。
「いただきます」と頬張ったところ、身に覚えのある苦しみを感じ、自分が今世でもアレルギー持ちである事を自覚する。
これでは前世と同じではないかと絶望するも、どうやら前世と比べると症状は軽傷な様子。
体調の悪化に伴って医者が呼ばれてきたが、医療が発達していないのか、漢方のような粉薬を飲まされるが効果はあまり体感できず、この体調不良を『呪い』だと診断しているのを聞き、辛い身体でヒーヒー言いながら、自分の体は自分の知識と注意力で守らなければと奮起する。

▼第三話
元気になった後、私はパッチテストをしてみた。
主なアレルゲンとされている「乳、卵、小麦、そば、落花生(ピーナッツ)、えび、かに」を厨房から少しずつかっぱらってきて水に溶かし、腕まくりしてそこに滴下。卵のところだけ赤くなったのを確認したところで安堵。一つなら大丈夫。やりようはあると思い、紙にペンを走らせる。
自分のアレルギーについて、厨房長のロレンと両親に説明。理解を求めて「ずっと治らないし」と一度その通りやってみる事に。
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