キミと真面目にファーストキス
1. キスの約束
私の耳に温かく響くハイ・バリトン。
声の持ち主は私の彼氏、壱樹。
優しい壱樹が大好き。ちょっと真面目すぎる面もあるけれど、そこも含めて。
中学卒業式の当日に告白、というベタなこともやってのけてくれた。
私はスマホを右手から左手に持ち替えつつ、『うん、うん』なんて頷きながら、壱樹の声に聞き惚れていた。
この声で『ずっと前から彩葉のことが好きだった』って告白してくれたんだよね……
あれから早3ヵ月半が過ぎようというのに、未だに壱樹から『彩葉』って呼ばれる度にいちいちキュンとしてしまう。
「それで……次のデートでキス……していい?」
えっ、今『キス』って言った? まさか壱樹が?
う、ううん、聞き間違いかもしれない。私の願望がとうとう幻聴になって聞こえてきたとか……
声の持ち主は私の彼氏、壱樹。
優しい壱樹が大好き。ちょっと真面目すぎる面もあるけれど、そこも含めて。
中学卒業式の当日に告白、というベタなこともやってのけてくれた。
私はスマホを右手から左手に持ち替えつつ、『うん、うん』なんて頷きながら、壱樹の声に聞き惚れていた。
この声で『ずっと前から彩葉のことが好きだった』って告白してくれたんだよね……
あれから早3ヵ月半が過ぎようというのに、未だに壱樹から『彩葉』って呼ばれる度にいちいちキュンとしてしまう。
「それで……次のデートでキス……していい?」
えっ、今『キス』って言った? まさか壱樹が?
う、ううん、聞き間違いかもしれない。私の願望がとうとう幻聴になって聞こえてきたとか……
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