聖母召喚 〜王子に俺と結婚して聖母になれと烈愛されてますが、隙を見て逃げます〜
 ガキン!
 大きな音がした。

「大丈夫か!?」
 三千花に声をかける男がいた。

 目を開けると、若い男が三人の剣を一人で受けていた。
 それを押し返す。が、すぐにまた黒尽くめたちが襲いかかってくる。
 華麗に剣をさばき、男は黒尽くめを倒した。

「大丈夫か?」
 男は再度、彼女に聞いた。

 彼女は街灯に照らされた男の顔を見て驚いた。
「昼間の痴漢!」

「迎えに来た。行こう」
 男は彼女の手を掴む。

 光が二人を包んだ。
 次いで、視界がぐにゃりと歪む。
 悲鳴を上げる間もなかった。


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