カマイユ~再会で彩る、初恋
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意を決して彼女の昔の男の話を聞き出したまではいいが、あまりにも良い恋愛をしていないことに気付く。
ストーカー気質、女たらし、独占欲まみれ。
恋愛あるある的な内容だが、それらを身をもって体験して来たという彼女。
今までイメージしていた色に、少し別の色が加味された気がした。
「その彼、ただ単に海外が好きっていうだけじゃなくて、ボランティア活動にも意欲的に参加してて。……日本政府がやってる青年海外協力隊というやつでアフリカに派遣が決まったんですよ」
「……遠恋は無理だった?」
「そうですね。……共通の話題で癒しはありましたけど、ラブ的要素は皆無だった人なので」
「そっか」
会えない距離を小まめな連絡で埋めれるような関係性でもなかったらしい。
缶ビールをテーブルに置く。
思い出したくなかったかもしれない過去を無理やり抉じ開けるようなことしてごめんな。
それでも、今の俺には通らないとならない道だったから。
「おいで」
彼女へ手を差し出す。
俺の手に茜はちょこんと手を乗せた。
そんな彼女の手を引き、彼女を脚の間に座らせた。
背後から覆うように腕を回し、両腕の中に閉じ込めた。
「全部話してくれて、ありがとう」
「……先生は?先生の元カノってどんな人ですか?」
「そうだな。……恋と呼べるような恋愛をしたのは茜が初めてかな」
「えっ?」
肩をびくつかせて驚いた彼女が振り返り、黒々とした瞳に俺が映った。
「俺が茜の四人目の元彼に程近いと言った方がいいかもな」
「……先生って、遊び人だったんですか?」
「遊びが目的で手あたり次第というのとは違うかもしれないけれど、恋愛感情は殆ど無かったかも」
俺の言葉に唖然としてしまい、瞬きも忘れて見つめられる。
まぁ、そういう反応は予想してたよ。
意を決して彼女の昔の男の話を聞き出したまではいいが、あまりにも良い恋愛をしていないことに気付く。
ストーカー気質、女たらし、独占欲まみれ。
恋愛あるある的な内容だが、それらを身をもって体験して来たという彼女。
今までイメージしていた色に、少し別の色が加味された気がした。
「その彼、ただ単に海外が好きっていうだけじゃなくて、ボランティア活動にも意欲的に参加してて。……日本政府がやってる青年海外協力隊というやつでアフリカに派遣が決まったんですよ」
「……遠恋は無理だった?」
「そうですね。……共通の話題で癒しはありましたけど、ラブ的要素は皆無だった人なので」
「そっか」
会えない距離を小まめな連絡で埋めれるような関係性でもなかったらしい。
缶ビールをテーブルに置く。
思い出したくなかったかもしれない過去を無理やり抉じ開けるようなことしてごめんな。
それでも、今の俺には通らないとならない道だったから。
「おいで」
彼女へ手を差し出す。
俺の手に茜はちょこんと手を乗せた。
そんな彼女の手を引き、彼女を脚の間に座らせた。
背後から覆うように腕を回し、両腕の中に閉じ込めた。
「全部話してくれて、ありがとう」
「……先生は?先生の元カノってどんな人ですか?」
「そうだな。……恋と呼べるような恋愛をしたのは茜が初めてかな」
「えっ?」
肩をびくつかせて驚いた彼女が振り返り、黒々とした瞳に俺が映った。
「俺が茜の四人目の元彼に程近いと言った方がいいかもな」
「……先生って、遊び人だったんですか?」
「遊びが目的で手あたり次第というのとは違うかもしれないけれど、恋愛感情は殆ど無かったかも」
俺の言葉に唖然としてしまい、瞬きも忘れて見つめられる。
まぁ、そういう反応は予想してたよ。