再会したクールな皮膚科ドクターは、元・売れっ娘キャバ嬢をまるごと愛で包み込む

ドキドキしながら目的であるバス停で降りると、再び蒼斗と手を繋いだ。

懐かしい場所に、胸がキュッとなる。
4年も経っているというのにマンションまでの道のりは忘れていなくて、迷うことなくマンションまでたどり着くことができた。

4年経ってもなにも変わっていない、高級マンション。
エントランスに入りエレベーターで24階を指定して、蒼斗と一緒に部屋に向かう。


「ここに、パパがいるの？」

「うん、そうだよ。蒼斗の本当のパパ」

「はやくあいたいな」


多分、何気なく発した言葉なんだろうけれど、まさか蒼斗がそんなことを言うなんて思っていなかった。

やっぱり……会いたいよね。
蒼汰さんが、本当の父親なんだもの。

私が蒼汰さんと復縁して会わせるべきか悩んだけれど、間違っていなかった。
蒼斗の父親は、この世で1人ーー蒼汰さんしかいない。

蒼斗の気持ちに安心したところで24階に到着したため、エレベーターを降りた。
相変わらず、広い。それに、いつまで経ってもこの広さには慣れない。

こんなところで蒼斗がいなくなっては困ると思った私は蒼斗を抱きかかえ、蒼汰さんが待つ部屋へと向かった。

ドキドキしながら、入り口のチャイムを鳴らす。
しばらくしてから「はい」と言う声と共に、玄関のドアが開いた。