再会したクールな皮膚科ドクターは、元・売れっ娘キャバ嬢をまるごと愛で包み込む
明かに離れていた期間の方が長かったのに、蒼汰さんは私のいいところをちゃんと見つけてくれていたんだ。

私も、人のいいところをたくさん見つけられる人になりたい。
まずは……お母様かな。

第一印象は〝怖い人〟だったけど、今日でだいぶ印象が変わった。
これから、たくさんいいところを見つけていきたい。

そんなことを考えているうちに、新鮮な海鮮が乗った色鮮やかなお寿司がテーブルへと運ばれてきた。
それを見た瞬間、蒼斗のテンションが爆上がりする。


「すごーい!! おすしがいっぱいだ!!」

「今日はめでたい日だからな! とびきり新鮮な魚だよ」

「しんせんかぁ!!」


意味はわかっていないだろうけれど、蒼斗は目をキラキラと輝かせながらお寿司を眺めている。

まぐろ、サーモン、いくら、ウニ……見るからに新鮮な魚だ。
やっぱり、スーパーにあるパック寿司とは違う。


「ママ、はやくたべたい!!」

「うん、いいよ。ちゃんと座って『いただきます』してね」


「うん! いただきますっ!!」と両手を合わせて、元気よくそう言った蒼斗。
お箸を持つなり、すぐにお寿司を口に運んでいる。


「これ、すごくおいしい!!」


ほっぺたに手を添えながら嬉しそうにしている蒼斗を見て、ご両親も蒼汰さんも笑顔だ。
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