再会したクールな皮膚科ドクターは、元・売れっ娘キャバ嬢をまるごと愛で包み込む
「大丈夫だ。なにもしないから」


そう言った高森先輩はおしゃれなホテルを1件見つけると、なんの躊躇いもなくタッチパネルで部屋を選択してから中へと入って行ってしまう。

エレベーターで指定した階へと向かうと、一緒に部屋に入った。
おしゃれなシャンデリアが掛かっている部屋は、とてもラブホテルだとは思えない。


「え……きれいな部屋。ラブホって、思ってたのとなんだか違う」

「もしかして初めてか?」


そう言いながら高森先輩はポケットからスマホや財布などの貴重品をテーブルに置いて、そのままソファに腰かけた。

初めて、と言われたら、そうかもしれない。
以前の職場で働きだしてからすぐ、こういう場所へ訪れる機会があった。

でも、いざ『抱かれる』となると怖くなって、入室手前で逃げてしまった。
もちろん、男性と肌を合わせることは初めてではない。


「初めて……かもしれませんね」

「そう。とりあえず、座れば?」

「あ……ありがとうございます」


高森先輩に促され、ソファに腰かけた。

普段男性と会話することは慣れているはずなのに、いざ2人切りで、しかもこんな場所で改めて会うとなると、緊張してどうしたらいいかわからなくなってしまう。
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